2006年10月14日

スウェーデンのマジカル・トランペッター

goran.jpg


クロアチア人の父を持つ、スウェーデン出身のミュージシャン、
ゴラン・カイフェス(Goran Kajfes)

まず、アルバムを紹介する前に彼との出会いから話したいと思います。
彼と出会ったのは、スウェーデン・アーランダ空港でした。
ちょうどスウェーデンからデンマークへ移動するときで、
あいにく、荷物の重量オーバーの申請をするのに手続きをしていると、
どこかで見かけたお顔と思い、話しかけたのが出会いの始まりでした。

このとき、冗談半分で日本に来て欲しいと話していたのだが・・・

それから半年後、ノルウェーのJazzグループ・モティーフ
来日するという偶然が起こった。これは本当に偶然中の偶然で、
正メンバーの代役での出演だというのだから驚いた。
短時間だが、東京での再会の喜びを分かちあった訳だが・・・。

そして今年、これも予想外にも北欧へ行くことになり、
ゴランとストックホルムで再会することとなった。
本国ではグラミー賞を受賞するなど、すでに著名な
アーティストであるにもかかわらず、きさくに街を案内してくれ、
いろんなタイプの友人もたくさん紹介してくれた。
ストックホルムの結構ディープな世界も覗くことができ、
いい経験になりました。

さて、リーダー作である2ndアルバム「Headspin」ですが、
1st「Home」の70年代マイルス・デイビスのような

エレクトロニック色の濃い曲調とは一転、ゴランのこれまでに
影響を受けた音楽的背景がバランス良く前面に
打ち出したアルバムに仕上がっていると思います。

第二のルーツとも言うべきクロアチアの「ザグレブ」が
タイトルになった東欧色濃い雰囲気の持つ曲から始まり、
マイルス・デイビスの「イン・ア・サイレント・ウェイ」
のような緊張感ある雰囲気、サウンド、そしてアフロビートの
キング、フェラ・クティを敬意しつつワン・コード、
ゴラン流にエレクトロニカをミックスした「フティ」。
ゴランのソロはもちろん、バリトンサックスをプレイする
Per "Ruskträsk" Johanssonもかっこいい。

実は彼にもストックホルムで会えたのだが、初対面なのに
非常に気さくでこちらを気遣ってくれた。彼も経験豊富な
プレイヤーで、スティング、ジャネット・ジャクソンのポップほか、
フレッド・ウェズレー、バーナード・パーディなどジャンルを問わず、
世界中のミュージシャンと共演している。
以前から、ゴランと数々のバンドでフロントを
任されてきているだけあり、コンビネーションもバッチリだ。
来日経験が数度あるとのことで、ぜひゴランとの来日を希望します。

その他、コズミック・ジャズを提唱したサン・ラーの曲のカヴァー、
父もミュージシャン(ピアノ)で、アコーディオンで参加し、親子共演を
果たしている、どこか懐かしいまったりとした雰囲気の漂うチューン。
ボーナストラックは、彼流のひょうきん(死語)で遊び心のある性格が
露呈されたバージョンものになっている感じがします。

総括すると、一曲以外はインストゥルメンタルなのだが、
どの曲にも非常にメッセージ色が濃いと感じてしまうのは、
明確に曲のコンセプトが提示されているからだろう。
ここが彼の素晴らしい部分であり、非凡な才能の現れであると思う。

そして、私なりに考えてみると、その理由として彼を取り巻く環境が
大きく作用しているのではないかと思います。
具体的にはまず「移民の子」であるということ。
また、彼には人望が厚く、周囲には沢山の異業種友人がおり、
かなりフランクに付き合いがあるということも影響していると思う。
音楽関係者はもちろん、詩人やアパレル関係者、写真家、デザイナー、
カフェ経営者などとも交流が盛んなことを実際に確認できた。
恐らく、インスピレーションを常に無意識に感じながら接しているのだろう。
ここが、他のアーティストとは一線を画す所以であると思います。

リーダーバンドでの早期の来日を望みます!!

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ゴランが参加の最新アルバムは、
オッドジョブ(Oddjob)の3rdアルバム「LUMA」。
サックスにPer "Ruskträsk" Johanssonも参加。
キーボードはドイツ人トランペッター、ティル・ブレナーが2004年来日時の
メンバーであるダニエル・カールソンのプレイにも注目。  

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タグ:sweden
posted by terve111 at 21:27| ロンドン 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | Sweden | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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